英国総選挙

またもやマスコミの大誤報

あたかも自民党が躍進でもしたかのような報道を、選挙結果が出た今朝にもまだ流していた。どうやら、週末までに練り上げた論調をそう簡単に書き換えるわけにもいかないということらしい。

中間政党がキャスティング・ボードを握り、イギリスが比例代表やら中選挙区制を復活させたら、それこそ日本の単純小選挙区制派は涙目。苦しいでしょうね。

元々、小選挙区制がよいなんてこと、何の根拠もないんだから。

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http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C9381959FE2EAE2E0918DE2EAE2E7E0E2E3E29494EAE2E2E2;at=ALL

<英総選挙で第1党となった最大野党・保守党と第3党・自由民主党は8日、連立も視野に入れた協力について検討を続け、9日に両党が直接協議することを決めた。単純小選挙区制度で得票率に比べ少ない議席に悩まされてきた自民党選挙制度の大幅な改革を要求。これに保守党がどこまで譲歩するかが交渉の焦点として浮上してきた。

 保守党は7日夜の自民党との協議で連携を正式に要請した。保守党からは「影の外相」ヘイグ氏、「影の財務相」オズボーン氏らが参加。自民党からは内務担当のフーン氏らが出席し1時間以上にわたり協議した。9日もこれらの首脳が会う見通し。

 キャメロン党首は7日の記者会見で選挙制度改革について、すべての政党が参加する調査委員会を設置する方針を表明した。これに対し自民党内では「不十分」との声が多い。比例代表制の併用や中選挙区制の導入を盛り込んだ国民投票の実施を求めるとみられる。

 英国が採用する単純小挙区制では各選挙区で最多の票を得た候補者一人が当選する。有力政党に有利な仕組みで英国伝統の二大政党政治を支えてきた。しかし小党にとっては死票が出やすい。

 今回選挙でも得票率は保守党36%、労働党29%、自民党23%だったにもかかわらず、獲得議席は保守党306、労働党258に対し自民党は57と大きく水をあけられた。

 交渉では駆け引きが激化しそうだ。保守党は従来、選挙制度改革が「英国の政権運営を不安定にする」として反対してきた。さらに立場の隔たりは財政再建欧州連合(EU)政策などにも及ぶ。保守党は単独過半数を狙って1年以内に再び解散・総選挙に踏み切ることも視野に入れているもようで、次の選挙で代償が大きい妥協はしづらい情勢だ。

 6日投票の選挙は1974年以来となる第1党の過半数割れとなった。自民党はまず、保守党との協議に応じたが、これが決裂した場合、第2党に転落した与党・労働党自民党に連立協議を求めることを表明。保守党と労働党がともに自民党に協力を求める構図となっている。(ロンドン=岐部秀光)>