米国債暴落?

ここへ来て景気回復過程に変調が起こっているようです。

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090708NT000Y95208072009.html

<8日の東京株式市場で日経平均株価は2008年10月2~10日(7日続落)以来、
9カ月ぶりの6日続落。終値は前日比227円04銭(2.35%)安の9420円75銭で
5月26日(9310円)以来、約1カ月半ぶりの安値を付けた。前日の米株式相場の
大幅下落や1ドル=94円台まで進んだ円高、5月の機械受注統計の不振などを
受けて国内外の景気回復期待が後退。>

為替もかなり円高に。

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/rate/

明らかに3月から6月までに回復過程で円安が進んでいます。
対米ドルはそれほどでもないが、ユーロや高金利通貨にはその傾向が明らか。
景気後退=円高、景気回復=円安、という組み合わせは、
危機発生以前と変わらないパターンです。

今は海外旅行の絶好のチャンスです。
個人的には、そう簡単に景気回復してもらっても困る。

アメリカのホテル代が1990年代の水準に戻らない限り、
景気の底入れはない、と思っています。

一部には、米国債暴落の観測もあるようですね。

http://mainichi.jp/life/money/news/20090706org00m020023000c.html

アメリカ人の思い上がりを打ち砕いてくれるなら、
それもまた悪くないのではないかという気もします。
何でもアメリカのようにやれ、というのにはウンザリしていますからね。

もっとも、長期金利の上昇は、つい最近までは
景気回復期待の反映と解釈されていました。
実際、中露がIMF債を買うと宣言するまで、
金利上昇と株価上昇は連動していた。

<三菱UFJ証券の水野和夫チーフエコノミストは、投資の失敗のよる
キャピタルロス(損失)の穴埋めという視点から、
米国債サブプライムローン化が始まった」と指摘する。
米国債への投資は、成長のためではなくキャピタルロスの穴埋めに過ぎず、
従来のような成長は期待できない。
それは米国債の減価を余儀なくさせるというのだ。>

この水野さん、「万年弱気」論客としての地位を確立した観がありますが、
米国債が米国金融機関の損失の穴埋めに使われている、
という指摘は正しいでしょう。
日本のバブル損失は10年かけて日本国民が負担したように、
米国バブル崩壊の負担もいずれ米国民に転嫁される必要があります。
ドル暴落で外国に負担させるという誘惑から、
米国は逃れることができるでしょうか?