今こそ株式投資

Mankiwがマルキールの方法をあらためて推奨しています。

http://gregmankiw.blogspot.com/2009/07/interview-with-burt-malkiel.html

最近のインタビューのポイントはここ。

http://www.smartmoney.com/investing/mutual-funds/an-interview-with-burton-malkiel/?page=2

<Ibbotson Associates data suggest that, over the long haul,
the markets have an average annual rate of return of something like 9½% since 1926.
But average investors don't make anything like 9½%,
because they tend to get in at the top and out at the bottom.>

要するに高値で買って底値で手放すから、個人はもうからない、
というわけです。

とはいえ、最近の世界の株式市場を見れば
10年間のパフォーマンスを見れば、上がっているのは新興市場だけで、
日本やアメリカはどうしようもない。
インデックスを買って10年持っていても、損しただけです。

(それにしても、ブッシュ政権下の株式相場は、結局ひどかった。
共和党の経済政策で経済成長するというのは大ウソです。)

やはりインデックスを買うなら新興市場、ということになりそうです。

残念ながら、日本の証券会社で買える新興市場ETFは、ほとんどすべて
金融危機後、相場が下げに転じてから発売されているので、
素人がババを引く結果になっている。
とはいえ、株屋と言うのは、素人にババを引かせることでもうける商売
ということぐらい、株式投資をする人は知らなければいけません。
今の相場は、だいたいババを引いた人が損をかぶった水準なので、
始めるなら今だと思います。

マルキールも、ヘッジファンドについて同様のことを言っています。

<For the individual investor, absolutely. It is perfectly OK for Princeton University,
where I teach, to get into some of these alternatives,
because No. 1, Princeton is a prestigious investor.
People will let us into investments that the individual investor can't get into.

The individual investor will get the worst of the hedge funds, the worst of the alternatives.
But this is something that an investor like Princeton can do. For one thing,
we have loyal alumni who run some of these funds, and they want to help out the university.
But the individual investor should stay away from these investments.>

つまり、株屋はプリンストン大学には意図的に利益を回してくれるのです。
その分、損は個人に回して元を取るのですよ。

とにかく、「ファイナンシャル・アドバイザー」という人たちの
アドバイスこそ、もっとも役に立たない。
個人的な体験を言えば、ある株屋さんの個室に連れて行かれ、
プレッシャーをかけられ、全財産を彼らの勧めるものに
投資させられそうになったことがある。
彼らは、私のような職業人をカモと思っていますからね。

もっとも、株屋が私を雇ってくれるなら、
いくらでも彼らのお役に立つ発言をしますが、、、。
(株屋に雇われたらそうするのが義務でしょう)
いずれにしても、株屋の言うようにやっていては庶民は損するだけ。

さて、マルキールに習い、
私も基本的にインデックス投資が正しいと思っているので、
個別銘柄はまったく買いません。

お母さんが「ファイナンシャル・アドバイザー」という友達がいますが、
彼と株の話をすると、いつもウンザリする。
というのも、「新規上場株の応募で当たり、上場したところですぐ売ってもうけた」
みたいな話ばかりで、あまり実践的でないのです。

効率市場仮説を信じれば、市場には「掘り出し物」は売っていないはずなので、
もうけるためには、割当で売られている新規上場株しかない、
というのは一つの正しい考えです。
割当があるということは割当価格では超過需要が生じているということなので、
上場すれば超過需要が解消するところまで価格が上昇するからもうかる。

とはいえ、上場で割当が発生するというのは、
株式市場が全般に上昇している時なので、
普通に現物を持っていても十分もうかる。
だから新規上場株を買えというアドバイスは、
今のような相場では、あまり役立たない。