イタリア・ドロミテの絶景(2010年9月)

朝のヴェネツィア、サンタルチア駅の周辺です。旅の始まりです。
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ドロミテ東部地域の入口にあるCortina d'Ampezzoへは、ヴェネツィアから電車とバスを乗り継いで4時間ほどです。電車の本数が限られているので、あらかじめイタリア国鉄のホームページやThomas Cookの時刻表でしっかり調べていきましょう。電車は、時に途中からバスでの振替輸送になっています。その時もビビらず駅員さんに確認してください。
 
この町から、この地域の最高峰Tuana山(3200メートル)を望みます。ロープウェイで山頂まで行くことができます。実際に行くと、最初のうちは空気が薄くて苦しく、慣れるまで少し時間がかかりました。高地では大きくゆっくり呼吸する必要があります。
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ミズリーナ湖から望むソラピス山はドロミテの絶景として有名ですが、残念ながら天気がイマイチでした。
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世界遺産ドロミテを象徴する奇観、Tre Cime di Lavaredoです。高さは500メートル(標高3000メートル)あるそうですが、近くで見てもよくわかりません。この正面にあるロレンツォ小屋まで歩き、反対の道を取って三峰の裏を回ってくるコースは、全体で4、5時間かかります。私は休憩を含めて4時間半ぎりぎりで、帰りの路線バスに乗り遅れそうになりました。
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オルティセイは、ドロミテ西部地域の中心地です。コルティナからはバスや電車を乗り継いで4時間以上かかります。無人駅も多く、自販機での切符買いに手間取って1本乗り遅れたりしたので、5時間以上かかってしまいました。
 
夕方、ロープウェイでアルペ・ディ・シウジに上りました。夕日に映えるサッソルンゴの荘厳で神秘的なたたずまい。まさか翌日あの山を歩くとは。
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セッラ峠までバスで行き、サッソルンゴの裏側の小屋(標高2600メートル)まで、公衆電話のような一人乗りロープウェイで上ります。このロープウェイが超コワイ。本当はハイキングするつもりはなかったのですが、この乗り物にもう一度乗りたくなかったので、その場で反対側に歩いて下りることに決めました。
 
それにしても、セッラ峠側から見るサッソルンゴは荒々しい。こちらではどの山でも山頂近くまでロープウェイやケーブルカーが整備されていますけれど、偶像を崇拝しないキリスト教徒だからでしょうね。日本でそういう便利な開発がなされないのは、八百万の神を信じる日本人は、そういう開発は神への冒涜であると考えるからだと思います。
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この写真ではそれほど多いように見えませんが、多くの老若男女が上りも下りもハイキングを楽しんでいます。お父さんが下の子を背中に負い、上の子の手を引いてこの急勾配を登ってくるのには唖然としました。
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もうかなり下ってきました。昼なお暗き、要塞のような断崖です。
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眼下に広がるのはアルペ・ディ・シウジの高原です。
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サッソルンゴの断崖の下に回りました。
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 中腹の山小屋から約3時間の歩行で麓の小屋に出ます。ここから見るセッラ山塊は絶景です。ここから45分ぐらいでセッラ峠のバス停に戻ります。下りでも総行程は休憩抜きで4時間近かったです。
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翌日は、アルペ・ディ・シウジをのんびり散策しました。シウジからロープウェイで上り、反対側にあるロープウェイでオルティセイまで下ります。上りのロープウェイで乗り合わせたおじいさんの髭があまりに見事なので、頼み込んだら、快く撮影を許可してくれました。おそらく、会う人ごとに「写真撮らせて」と言われているでしょうね。
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実は、このおじいさんの髭がこの日一番の絶景なのですよ。ドロミテの旅は、サッソルンゴに抱かれる高原の遠景で締めくくりましょう。
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