アメリカにおけるキリスト教

これはまあ、「BLOGOS編集部」に教養がなかった(丸谷才一の小説のタイトルを知らなかった)というだけの話だわな。

http://news.livedoor.com/article/detail/5598402/

<強制されるとなぜ「君が代」が裏声になるのか、全く説明がない。まるで今回の判決を批判したいのだが、批判できるポイントが少なくて無理やり捻り出したかのような印象を受けてしまった。卒業式で教師も生徒もみんなで裏声で歌っている姿を想像すると、確かにあまり気持ちいい物ではないのだが……。

<追記>
丸谷才一の小説に「裏声で歌へ君が代 」(1982年、新潮社)があることが判明。東京新聞の社説は、この本のタイトルを受けた物かもしれない。>

最高裁だって「裏声で歌う」ことは認めているのですよ。だから、思想信教の自由に反せず、教員に対する処分が可能、ということになる。本心がこもっていなくても、一応歌っていれば職務としてOK、ということです。

(私は、行政処分は合憲だが、自民党が考えているらしい刑事罰違憲と考えます。そんなことしたら、治安維持法のレベルですよ。国旗・国歌を尊重することは公務員の職務となり得るでしょうが、国民一般が現行の国旗・国歌の適否を論ずることを禁止したら、言論の自由が損なわれるのではないでしょうか。)

ところで、アメリカでは、キリスト教に対する態度が、「君が代・日の丸」に対する態度と同様の摩擦を引き起こしているようです。

アメリカでは、キリスト教の経文を裏声で唱えること自体が許されないらしい。もちろん、裏声かどうか判別は難しいかもしれないけれど。

日本では、公立学校教員が儀式の時どうするか、というレベルにとどまっているけれど、アメリカでは社会生活全般で差別の対象になるというんだから、怖い。

「リーダーに昇格した時無神論者であることがわかり退会させられた」って、どうしてわかったんだろうね。会話内容が密告されたのだろうが、密告先があるなんてことがすごい。中世の魔女狩り、異端審問に通ずるところがある。やはりアメリカ南部は世界の田舎、なのだろうか。

こういうネタ(キリスト教信仰や国旗・国歌への忠誠心)、「ハーバード白熱教室」の格好の話題になると思うのだけれど、議論されたことあるのだろうか。

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http://news.livedoor.com/article/detail/5595975/

無神論者であることに、法的には何ら問題はない。しかし多くの市民が「米国はキリスト教の国」と信じ、他宗教を信じる者や無神論者を排除しようとする社会的問題がある。

 ジョージ・ブッシュ元大統領はかつて、無神論ニュース・ジャーナルの記者に「無神論者は市民といえるか、または愛国者といえるか、わからない。米国は神の下での国家であるから」という発言をしている。

 青少年団体最大の米ボーイ・スカウトは、団体方針として無神論者や同性愛者を認めないとしている。「神への義務を認識しないで、いい市民にはなれない」という。2002年に、ワシントン州のダレル・ランバートさんは、リーダーに昇格した時無神論者であることがわかり退会させられた。

 ボーイ・スカウト側の理由は、「神を信じない者はモラル的に、人間として信じられない。ゆえに子どもを任せられない」。「God(神)」をめぐっては、さまざまな意見があり、全能・自然界の神という捉え方もできるが、多くの人々は神はキリストをさすと信じている。>