小さい断層では小さい地震しか起きない

ふむ。この計算結果は興味深い。

今、日本中で、1000年以上大地震が起こっていないようなところも含めて、M9や大津波を想定した安全対策を原発に求める空気になっていますが、そういうのは非科学的、というわけ。

海底が数千キロにわたって動くから、M9になったり大津波が発生したりするわけで、そういう数千キロにわたって動きそうな場所のないところでも同じような想定を求めるのは、天が落ちてくることを心配するようなものでしょう。

ここに掲載されている図はたいへんよいのですが、コピペできず。西日本新聞のケチ。

**********************************************************************

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/245004

九州電力は31日、玄海原子力発電所佐賀県玄海町)について、近海の地震想定をマグニチュード(M)8・1に引き上げた独自シミュレーション結果を正式発表。津波の高さが現状想定の海抜2・1メートルから同4・9メートルとなるが同11メートルの原発敷地には到達せず、揺れも想定の540ガル(揺れの加速度を示す値)以下の120ガルに収まるため、安全性が保たれるとの試算を示した。

 独自試算は東日本大震災で想定を上回るM9・0の地震が起きたことを受けて実施。九州が位置するプレート内地震では過去最大の濃尾地震(1891年、岐阜県沖、M8・0)を超すM8・1を想定。M9・0の想定は「断層の長さが数千キロに及ぶ計算となり、あまりに非科学的」(土木部)として行わなかった。

 九電によると、従来は原発から北西約60キロの対馬南方沖断層(M7・4)を想定。今回、約80キロの対馬南西沖断層群(M7・5)と宇久島北西沖断層群(M7・4)を試算上つなげてM8・1とし、影響を算出した。

 また、太平洋側でプレート境界型の東海・東南海・南海地震と連動して起きる可能性がある宮崎・日向灘沖の地震を、国が想定していたM8・8から震災と同じM9・0に引き上げ、玄海と川内(鹿児島県薩摩川内市)両原発への影響を初めて試算。津波の高さは川内で最大同2・5メートル、玄海で同1・6メートル。揺れは川内で想定(540ガル)内の最大240ガル、玄海で同90ガルとの結果が出た。

=2011/06/01付 西日本新聞朝刊=>