元々ガチンコは無理だった

やっぱり騙されたみたいですが、後の祭。

しかし元々、最後までガチンコで行けたかと言うと、大いに疑問。

だって、代議士会の直前、民主党議員は誰だって「誰か止めてくんないかな」と思っていたと思いますよ。そこで菅が「目処がついたら若い世代に譲りたい」と口にし、話を付けた鳩山が「目処」の内容を解説すれば、待ち望んだものが出てきたということで、みんな自分に都合のいいように解釈しますよ。

菅も、こういう集団心理を意図的にうまく利用したか、というと、おそらくそうではないでしょう。「退陣表明」の直後、泣き出しそうな顔してたようですから。それが、不信任案が否決された後で、突然気付いた。「あれ、オレ、そう言えば何の約束もしてないよな」と。

鳩山は怒っているようですが、元々、非情になれない政治家が仲介をすれば、こういう穴だらけの結果に落ち付いても仕方がない。民主党の分裂は避けられたんだから、鳩山本人は満足してもいいくらいだ。

小沢は一時的とはいえ80人以上と推測される徒党を集めたことで、引き続き影響力を誇示できたとはおもいますけれど、千載一遇の復権のチャンスを失ったかもしれませんね。

とはいえ、菅だって、「原発冷温停止まで」半年も続けるのは難しいんじゃないかと思います。今回の件は「加藤の乱」に似ており、不信任案は否決されたものの、森喜朗は翌月辞任しました。

まして菅は、お茶の間に向かって「辞める」と口にしましたからね。いつまでも辞任しなければ、国民を騙したことになる。政治家は騙せても、さて、国民はどうでしょうか。

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http://www.asahi.com/politics/update/0602/TKY201106020642.html

菅直人首相は2日夜、首相官邸で記者会見を開き、自らの辞任時期について来年1月ごろを念頭に置いていることを示唆した。東京電力福島第一原子力発電所の事故収束を、首相として確実に見届ける考えだ。一方、野党が提出した内閣不信任決議案は同日午後の衆院本会議で民主党などの反対多数で否決された。賛成する構えだった民主党小沢一郎元代表は本会議を欠席して造反したが、党執行部は党内の反発に配慮。当初検討した除籍(除名)処分を見送った。

 首相が自らの辞任時期を来年1月ごろと示したのに対し、民主党内でも首相の早期辞任を求める声が多いうえ、野党が早くも反発している。このため、党内の混乱や国会運営の行き詰まりが予想される。

 首相は会見で、具体的な辞任時期を再三問われたのに対し、東京電力が事故収束に向けて示した工程表を取り上げて「ステップ2が完了して放射性物質の放出がほぼなくなり、冷温停止という状態になる。そのことが原子力事故の一定のめどだ」と語った。 >