「名古屋」は手放せない

要するにそういうことでしょう。名前の問題ですよ。

中京都でいいじゃないか、と思うかもしれないけれど、京都があって中京都じゃ、二番煎じだし、ややこしい。

中京都になって、名古屋市がなくなるとすれば、誰も喜びません。どうせなら「名古屋県」の方がまだましだが、そうすると三河の方まで名古屋?という違和感がある。

今の名古屋市の一部を名古屋区として名前を残すこともありうるが、それでは名古屋区にはいれなかった「元市民」の不満爆発でしょう。

つまり、現在の大阪府全体を大阪と呼ぶことには、歴史的背景がしっかりあって、違和感がないのです。これに対し、名古屋というのは、あくまでも愛知県西部の一部の名前であって愛知県全体を名古屋と呼ぶことには無理があり、他方、それ自体プライドの対象である、捨てられない名前なのです。

私は、大阪に限らず「都」構想というのは、県庁所在「市」を廃止するというのが本質なので、歴史的に由緒ある名前の県庁所在市がある県では無理と思います。

むしろ福岡のように、県庁所在市と県の名前が同じところの方がやりやすいでしょう。

橋下だって、足元の堺市が都構想に参加しないと表明しているぐらいなので、これからいろいろあると思いますよ。元々、すでに政令市に昇格した自治体には、都構想などに参加するメリットはないわけですから。堺市長選に自分の傀儡を放って、乗っ取るつもりなんですかね。

尾張名古屋共和国構想は400万人都市のトップを1人にするという統治機構を変えるもの>という河村の言い方もわかりにくい。名古屋市長は愛知県知事を兼ねるということでしょうか。なぜ特定の市長が県知事を兼ねるのかという説明がないのはおかしい。

そもそも、人気取り合戦なんです、本質は。

河村も大村も、人気取り合戦では橋下に負けるので、戦々恐々として媚びへつらっていますけれど、提携なんて無理と腹括った方がよろしい。

しかし、公然と橋下を批判したら、今の風潮では「抵抗勢力」にされてしまうので、、、、さて、困った。

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http://www.asahi.com/politics/update/0215/NGY201202150022.html

大村秀章愛知県知事と河村たかし名古屋市長が推し進める「中京都構想」について、橋下徹大阪市長は15日、記者団に「少し考え直された方が良い。何をやるか、はっきりしていないと感じる」と苦言を呈した。大村、河村両氏はともに、地域事情を踏まえて独自の都構想を進める方針を示した。

 中京都構想は9日に、方向性を議論する「独立戦略本部」が初会合を開いたが、大阪市の特別自治区への再編を目指す大阪都構想に比べ、中京都名古屋市の解体を前提としないなど統治機構の見直しには踏み込んでいない。このため、橋下市長は「愛知県、名古屋市がそのままで、自治体が話し合いましょうというのは、『中京都構想』じゃなくて、どこの自治体でもやっている」とした上で「自治体の姿を変えるところまで踏み込まないと、大阪、東京にも伝わっていかない」と見直しを求めた。

 橋下氏の発言を受け、大村氏は記者団に対し、「橋下氏と先ほど電話し『中京都は愛知、名古屋の合体ということでやっている』と伝えた。枠組みは地域の事情に応じ、いろいろある」と説明した。

 また、河村氏も「名古屋は大阪と風土が違い、都市の解体を望んでいないと思う。ただ、尾張名古屋共和国構想は400万人都市のトップを1人にするという統治機構を変えるもの。大阪との連携は今後も考えていきたい」と話した。 >