英彦山

5月27日(日)
豊前坊(9:20)→望雲台(9:50-10:30)→北岳(12:05-12:10)→中岳・上宮(12:45-13:00)→南岳(13:15-13:25)→鬼杉(15:00-15:15)→大南神社(15:30)→奉幣殿(17:00)→銅の鳥居(17:25)
 
JR九州(香椎→彦山):片道1,250円
添田町バス(彦山→豊前坊):片道300円
 
金曜日、見なければよいのに、久しぶりに「朝まで生テレビ」を4時半まで見てしまい、ようやく寝付いたのが5時。土曜日起きたのが12時だが、食事をして3時ごろから再び爆睡。起きたのは6時。
 
こういう暮らしをしていては、日曜日に山など行けるわけない、と思いつつ、とりあえず起きられたら出かけようと、目覚ましを5時45分にセットして、1時半ごろ布団に入る。もちろん寝られない。腹も空いてきたので、3時ごろにチャーハンを作って食べ、ウイスキー水割りを2杯飲む。さらに音楽をかけ、何とか寝入ったのはようやく4時ごろ。
 
5時45分の目覚ましで起きる。前日、さんざん眠ったので、疲れているわけではないから、起きられたのである。
早速支度して、6時15分に家を出る。6時47分のJRに乗り、吉塚新飯塚田川後藤寺と乗り換えて、8時45分に彦山駅着。
 
バスは満席。乗れるかどうか危ぶまれるほどだった。9時15分に豊前坊着。20分から歩き出す。高住神社で登山の安全を祈願。
 
登山口には「望雲台まで0.4キロ」とある。
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15分ほど歩き、「望雲台まで0.1キロ」の道標を目にする。そのまま歩き、9時40分を過ぎた。望雲台への分岐はいつまで経っても現れない。休憩している登山客に聞いてみる。なんと「もう過ぎた。10分ほど下ったところ」とのこと。あわてて戻る。
 
先ほどの「望雲台まで0.1キロ」の道標が分岐だった。道標に矢印が付いていたことを見落としたのだ。気を取り直して分岐を曲がる。
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望雲台への鎖場は3か所に分かれる。まず、緩やかな20メートルほどの登り。
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次に、岩場のトラバース。行きは恐々、鎖をつかんで越えたところで一枚。
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しばらく林の中に入り、出たところの岩場がもっとも急。しかし、ステップが切ってあるので、登ること自体、それほどたいへんではない。
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望雲台の動画はyoutubeにいくつも置いてあるが、先日民放テレビで見たものが最高だった。ローカルタレント(コンバット)がいろいろな「やり過ぎ」に挑戦する、というシリーズ企画だったが、たしかにここはハイキング・コースとしては「やり過ぎ」だろう。とはいえ、コンバットのような体形の人が登れないわけはないのに、番組では最後の岩場で専門家が出てきて、ザイルを使っていた。
 
確かに足がすくむ場所であり、鉄柵から手が離せない。その結果、写真がイマイチでごめんなさい。
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正面に鷹巣山一ノ岳。 
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望雲台を下り、分岐に戻るところで道を間違えてしまった。すでに本道に戻ったのに、まだ戻っていないと勘違いして下ってしまった。そのおかげで、先ほどは見落とした奇岩の写真が撮れた。この岩の写真が一番うまく撮れたが、名前がわからない。説明板によれば「筆立て岩」なのだが、ガイド本に出てくる筆立て岩は違う形をしている。
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結局、この時点で10時40分を回ってしまった。約1時間のロスである。ここは登山口から200メートルぐらいの地点だから、もう一度最初から登り直しているようなものだ。岩場で緊張し、道を間違えて動揺したおかげか、にわかに疲労が襲ってきた。元々、2時間しか寝ておらず、本来なら眠っている時間なので、体のリズムが登山に適応していないのである。
 
手足に力が入らず、少し歩くだけで座り込んで休憩する。結局、北岳山頂に着いたのは12時過ぎだった。山頂直下には短いロープ場や鎖場があった。北岳山頂は殺風景だった。
 
北岳山頂直下から中岳と南岳を望む。左に見える南岳の方が標高が高いらしい。
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中岳までは35分ほど。これはほぼコースタイム通り。
 
15分ほど休み、南岳へ向かう。途中に英彦山神宮上宮。今日は日曜だからか、参拝もできる。
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南岳山頂。
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南岳を後にしたのが1時25分。ここからの下りがとてもきつかった。山頂直下に鎖場があることは知っていたが、何カ所もあり、予想以上に時間がかかった。
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しかし、こういうところでも小学校低学年ぐらいの子供を二人連れて登る夫婦には驚いた。今は鎖があるので誰でも登れるが、何もなかったら相当危険である。さすが修験道の山だ。
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その後も急な下りがずっと続く。途中、巨木が倒れて、迂回路が鮮明でないところがあった。1時間半歩いてようやく鬼杉に到達。コースタイムでは50分で着くはずだった。
 
鬼杉には失望。大して大きい木ではない。これよりは、先日の若杉山の巨大杉群の方がはるかに素晴らしい。
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15分ほど休憩して、地図を見てコースを確認する。すでに3時を回っており、2時間以内で奉幣殿まで帰らないと帰りのバスに乗れない。とりあえず玉屋神社に向けて歩き出してみたところ、最初から急な登り。ここからのコースタイムは1時間半であり、これまでのところ大幅に時間超過して歩いてきたことを考えれば、このまま進んだら日が暮れるだろう。
 
引き返して、鬼杉手前の分岐から、奉幣殿までの近道を取る。これはコースタイムでは50分ほどである。まず、大南神社に出る。
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ここの神職に道を尋ねると、親切に教えてくれた。奉幣殿まで約2時間かかるという。途中、いくつかある見どころに立ち寄って、麓の駐車場・バス停まで歩くなら、6時を回るとのこと。この道は、最初、少々、鎖場の登りがあるが、それを越えるとあとは平らな道が続くそうである。「鎖場の登り」と聞いてウンザリしたが、それでも玉屋神社を回るより上り下りが少なく、時間も短いということなので、迷わずこの道を進むことにする。
 
鎖場は、望雲台同様の岩場のやせ尾根。コースはよく整備されており、木道・木橋がすべて新品であることに感動した。大崩山も見習って欲しいものだ。
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もっとも、福岡から車で2時間の地の利で、ハイカーが多いから行き届いた整備ができるのだろう。福岡から5時間の大崩山ではそうはいかない。
 
途中、「幻の滝」他名所が3か所あったが、すべてパス。
 
ちょうど午後5時、1時間45分で奉幣殿に到着。大南神社の人が言っていたことがほぼ正しかったわけだ。奉幣殿は1616年細川忠興が寄進したもので、重要文化財だそうである。
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スロープカーの終電は5時10分だった。何という幸運。ところが、これに乗っても「銅の鳥居」バス停をバスが通過するのは5時25分。スロープカーの職員が言うには、ぎりぎりなのでダッシュをしても微妙。
 
スロープカーは、ノロノロ走る乗り物でイライラしたが、歩くことを考えればはるかに速い。駅の名前が「フルール」とか「ボヌール」とか、吹き出しそう。
 
結局、ボヌール駅に着いたのは5時23分。猛ダッシュでバス停に向かう。バスは目の前を走り去ったが、幸い、バス停に客がいたので、何とか乗れた。ここからは200円。タクシーなら3000円はかかっただろう。