現実に存在するユトリンジャー

これは驚いた。

ピカルの定理」のコントのような若者が実在するということだろうか。

架空のネタであることを祈りたい気分。

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http://blogos.com/article/41083/?axis=g:0

<人事担当と僕とで面接をおこなった。驚愕した。ゆとり君は、退職後の半年間のプー体験をポジティブにとらえて「精神的な強さが身に付いた」とし、在籍時以上の肩書き、給与を要求したうえ、あろうことか「会社にとっての投資」といってプー時代に納めていない年金・保険料の肩替わりを求めてきた。「精神的に強くなったのはよ〜くわかったよ」というと、なぜか意気揚々とゆとり君は引き上げていった。面接後、部長は「自分の死に場所を見つけられないような出戻り野郎は俺の部隊では闘えない」とゆとり君に厳しい評価を下していた。その後、部長自身が出戻りであったと第三者から教えられたとき、悲しかった。


 面接の結果は採用見送りであった。ゆとり君の名誉のために補足させていただきますと、今回の結論は、彼の常識を超越した要求が原因ではなく、純粋に彼の適正と能力を評価してのことであった。僕が彼に伝えることになった。待ち合わせの喫茶店には、彼以外にもう一人、若い女性がいた。女性はゆとり君の彼女さんで女子大生。僕が、場を和ませようと、「男女二人なんてバービーボーイズみたいだね」と言うと、彼は「またロックですか(苦笑)。課長のおっしゃるロックという概念はスギちゃんのいうワイルドみたいなものっすよね」と言う。喧嘩売ってんのか、立場もわきまえずワイルドだぜぇ。それでも私は大人だ。声をあらげたりはしない。


 二人であらわれた理由を尋ねると「ビジネスですよ課長。交渉を優位に運ぶために課長世代一人を俺ら世代二人で支えなきゃならない実態を可視化しました」。意味がわからない。それから訊いてもいないのに「辞めたときは課長みたいにくすぶっているのがイヤだったんすけど、今はくすぶりもありかなって思ってます」。なぜに微妙に上から目線なのかわからない。


 僕は採用見送りを告げた。「ダメってことですか?」「まあそうだね。今回は。申し訳ないけれど」「訴えますよ?」「えっ?」、緊迫。緊張。「保健所に訴えますよ?」保健所?「恥をかきたくないならヤメるんだ!」と助言すると「恥をかくのは課長のほうですよ?」と謎の脅迫。


 すると彼女が「彼の人生を台無しにするつもり?課長さんは責任取れるのですか?」と僕を詰問してきた。なんだこのワンダーは。呆然としていると彼女は「そこまでして私たちの結婚を邪魔したいのですか?課長さん何でですか?それとも結婚できないひがみですか?」などと立て続けに既婚者の僕に追い討ちをかけてきた。その勢いに、既婚者とカミングアウトできなかった。「俺らは課長のような団塊世代のツケを払わされているんですよ?わかります?」。言いたいことはわからないでもなかった。ただ僕は団塊世代じゃないのだぜ。>