私も歯医者が嫌いです

混合診療解禁にともなう最大の懸念として、保険でカバーされる範囲がどんどん縮小されて、本当に有効な治療法はすべて自由診療、ということになりそう、というのは確かにそうだと思います。

歯医者に関して言えば、私も同様の不安を感じます。虫歯が一つできて歯医者に行くと、痛くもないところまでいじられ、けずられ、そのうち「ここまで歯が欠けるとインプラントしかありません」とかなんとか言われるんじゃないかと。

実際、昨年の初夏、奥歯が欠けて抜いたのですが、その際、十数回も通院させられ、頼んでもいないのに「ここはちょっと虫喰ってますね」といろいろなところを削られてしまいました。で、一通り終わると、「次は2カ月後に来てください、チェックしますから」と言われました。その通り正直に再訪したら、またどんどん削られ、あっという間に自分の歯がなくなってしまいそうなので、もちろん、行ってません。

やはり、歯磨きはしっかりした方がよさそうです。

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http://blogos.com/article/40675/

<純粋に混合診療「だけ」が認められるのであればさておき、混合診療を言い訳にして保険診療の範囲が狭められる、あるいは新たな治療法が確立されても保険対象に組み込まれないようになるとなったら、経済力に乏しい患者にとっては大いに損です。では、そうなる可能性つまり保険適用範囲が縮小される可能性はどの程度なのでしょう。貧富を問わず遍く利益があるのは保険適用範囲の拡大ですが、その「代わり」として混合診療が想定されるなら危ういと感じるところもありますし、実質的に混合診療が解禁されていると言っても過言ではない歯科医療を例に考えてみると、その可能性は概ね推定できるようにも思います。歯科医療に纏わる問題は混合診療に由来するものばかりではありませんが、未来を占うには格好のサンプルなのではないでしょうか。もし歯科の保険診療の水準に不満があるのなら、混合診療(というより混合診療に付随して持ち込まれるであろうもの)に警戒心の一つも持っておいた方が良さそうです。

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 ……で、ここからは余談みたいなものですが、「普通の」医療関係者には混合診療解禁に批判的な人が多いと書きましたけれど、ことは歯医者に限ってみればむしろ逆なんじゃないかという気がしないでもありません。そりゃ事実上の混合診療を既に導入済の業界からすれば、致し方のないところでしょうか。保険ではマトモな治療は難しく、かといって保険治療の10倍(窓口負担では30倍超!)以上が相場の自由診療は敷居が高い、何とも難儀な世界でもあります。自由診療だからと言って適切な治療が受けられる補償はどこにもないにせよ、保険診療で満足な治療が受けられるかと言えば、「不可能」と専ら否定的なことを書いている歯科医師が目立つわけです。まぁ、人知れずひっそり、保険の範囲で懇切丁寧な治療を続けている歯医者もいるのかも知れませんが。

 麻酔の注射を打ったり歯を削られたりは別に構わないのですけれど、それ以外の部分で不満を感じるところが多いので、私は歯医者が嫌いです。例えば無資格の歯科助手なのか歯科衛生士なのか素性のはっきりしない人が問答無用で口の中に手を突っ込んでくることですね。で、こちらの同意なく勝手にスケーリングが始められたりします。この辺はどんな歯医者でも保険診療である限りは共通なのか、今まで一つの例外もなく体験してきたところですけれど、やはり混合診療と同様で歯科助手によるスケーリングもまた違法のはずですし、歯を削るような治療でなくとも事前の説明と承諾は必要ではないでしょうか。しかし、承諾を求められたことは一度たりともありません。で、その分の料金もきっちり請求されるわけです。「頼んでないよ」と断ろうと思ったこともあります。

 まぁ支払い自体は微々たる金額なので気にはしていません。そうでなくとも歯医者の保険診療って安すぎると感じていますから、「ああやって小遣い稼ぎをしないと経営が成り立たないんだろうな」と同情するところもあります。設備の維持に加えて歯科助手、歯科衛生士の給与を支払ってとなると医師が自ら格安の保険診療に時間をかけていては採算が取れないような仕組みになっているのでしょう。だから歯石除去だの歯周ポケット清掃だのと口実を設けてはアルバイトの歯科助手に患者の歯茎をえぐらせて、それを医療行為と称してなけなしの診療費を請求するような脱法行為も横行してしまうのかも知れません。もうちょっと保険の診療報酬を上げるべきじゃないかと思うところですが、そこを高額な自由診療との混合で穴埋めしているのが歯科業界という印象があります。これを行政が放置していいのやら。>