外交上の成果

確かに、今さらパンダ?という気がしなくもありません。

http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2008050302008448.html

<リンリンは国内で唯一、日本に所有権があるパンダだった。以前から都は、
中国からの新たなパンダのペア提供について外務省に相談。政府も
中国側に要請を行っており、今月の日中首脳会談での合意が期待されている。>

ということですが、今時、パンダの存在が、
動物園の営業成績にどれほど貢献するんですかねぇ。

日本人が、恩着せがましく「貸してやる」言われたように感じるようでは、
せっかくの外交上の成果も覚束ないわけで。

この際、お互いに見返りを求めず、
ただ会うだけでもいいんじゃないですか。

無理に成果を求めると、お互いに、
自分が提供したものに見合う見返りを受け取っていないと
思ったりしがちですからね、、、

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080507-00000104-mai-pol

< 「首相は対立点を深く突っ込まずに先送りしたのではないか。
目に見えている収穫は中国からパンダ2頭を借りるぐらいだ」。
自民党と無所属の国会議員でつくる勉強会「真・保守政策研究会」
(会長・中川昭一政調会長)の幹部は7日、首脳会談への不満をあらわにした。
別の幹部は「首相の『対中弱腰外交』に国民も不満を抱いている。
内閣支持率はさらに下がるだろう」と語った。>

まあ、外交上の得点を稼ぐよいチャンスではあるわけですが、
相応の見返りが得られる確証はないですからな。

もっとも、毅然たる態度を取ったところで、
何か見返りがある可能性はもっと低いでしょう。
「毅然たる態度」がいつも効果的とは言えませんから。

せめて、これがリップサービスでないことを祈りたいですが。

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/20944

<首相が日本の常任理事国入りに支持を求めたのに対し、
胡主席は「日本の国連における地位と役割を重視し、
さらに大きな建設的な役割を果たすことを望む。
今述べたことからこの問題での中国の積極的な態度を感じてほしい」と応じた。>

これを「常任理事国入りに肯定的」と解釈するのは
お人好しに過ぎるとは思いますけど、
パンダ以上の見返りがあるなら、それなりに日本が譲歩する価値はあると思います。
どうなんですかね、、、

ただ、あくまで見返りを求めず、中国が外交上窮地に立っている時に、
日本が救いの手を差し伸べてくれた、という印象をあちらに与えることができれば、
これに勝る外交上の成果はないと思います。

やはり、総理の<言葉の力>が重要でしょうね。