いよいよ日銀理論の完全勝利?

最近、岩本先生がズブズブ、ブログにハマっていらっしゃるようで、嬉しくてしょうがないですが、これは傑作。

<米国が今後どう転んでも,クルーグマン教授が論争に負けることはない>なるほど、NYタイムズにさんざん過激なことを書きつつノーベル賞を取ったクルーグマンは、さすがにしたたか。

で、日銀批判は、論調の性質から見て「クルーグマンバーナンキ→サムナー」と反時計回りに展開してきたそうです。次はいよいよ「→日銀」となって、日銀理論の完全勝利か?

日本のリフレ派はおおよそサムナーのような言い方ですね。「金融政策にはデフレから脱却させる力があり、日銀は何をすればよいかわかっているはずなのにやらないから、日本はデフレである」というのがリフレ派の日銀批判。

ところが、最近、bewaadがリフレ派から転向して、事実上、日銀派に。今後、彼のようにリフレ派から日銀派への転向が続くのか?

bewaadは「アリフレ」などとわけのわからないことを言っていまだにリフレ派を自称している。休筆宣言はどこへ行ったんだよ~?

そもそも「断筆」という言葉はあるが「休筆」なんて言葉はないようだ。パソコンがすんなり変換してくれないもの。こんな言葉を使うこと自体、言論をなめている証拠。)

もちろん、私は、ブラード・セントルイス連銀総裁の見解に賛成です。ちょっと前、アメリカの景気回復は一時的だろうと書いたように。

http://blogs.yahoo.co.jp/mazepparrigo/32558431.html

経済学者の多くは依然として、アメリカは市場経済がきちんと機能しているから大丈夫、というドグマに囚われていますけれど。

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http://blogs.yahoo.co.jp/iwamotoseminar/33716324.html

クルーグマンプリンストン大教授は日頃,日銀に厳しい批判を浴びせていることで有名だが,そのクルーグマン教授が日銀の擁護とも受け取れる論陣を張るという,面白い展開が米国のブログ界で起こっている。

 時間順に経緯を追うと,まず,ブラード・セントルイス連銀総裁が7月29日発表した論文(PDF)で,米国が日本型デフレに近づいている,という懸念を表明したことが発端である。ブラード氏は,日本型デフレを,そこから抜け出すことができない「デフレの罠」としてとらえている。

 これに対し,サムナー・ベントリー大教授が29日のブログで,ブラード氏の認識は誤りで,日本はデフレから抜け出すことが難しい罠にはまっているのではなく,日銀が自ら好んでデフレを選んでいるのだ,という批判をしている。

 これに対して,クルーグマン教授が30日のブログで,デフレから抜け出すことはそれほど簡単ではない,とサムナー教授を批判している。(中略)

この表で見ると,「日銀批判」には,3方向からの批判があることがわかる。時間的には,日銀批判論の主軸は,「クルーグマン」→「バーナンキ」→「サムナー」の順に動いてきたように感じられる(ここは個人名ではなく,意見の類型としてとらえていただきたい)。ゼロ金利に突入した頃は,未経験の事態のなかで非伝統的金融政策の効果を手探りで議論しており,潜在能力が不確実であるという前提を共有しての論争であった。やがて,金融政策でデフレ脱却ができると確信した日銀批判が中心になった。そして,デフレで安定の状態が長く続いているため,サムナー教授のような意見に移行していった。

 日銀がデフレを脱却できるのにあえてデフレを選んでいるのか,それともデフレを脱却したいのにデフレの罠にはまっているのか。日銀の行動を観察するだけでは決定的な反証材料は現れないので,この議論に明確な決着はつかないように思われる。>