ギリシャで国民投票?

これはうまいこと考えましたね。

EUが現在言い出した救済案にそのまましたがっても、国内の抵抗は収まりそうにない。もっと寛大な(ギリシャ丸もうけの)救済案をEUに出させるというのがギリシャの狙い。

国民投票にかけて否決されたらギリシャのユーロ離脱は確定。もちろん借金も返せるわけないから、ドラクマ建ての国債を発行しても誰も買ってくれない。となると、いくら国民が抵抗してもない袖は振れない、ということで事態が収束する。もちろん、欧州の金融機関は大幅な損失を計上し、金融危機になるかもしれない。ギリシャをつぶすなら、ヨーロッパも巻き添え、ということですよ。

反対に国民投票で可決されれば、国民が選択したのだから、抵抗も自然に収まるでしょう。

これにEUが立腹というのは、ギリシャ政府がEUの命令通りに動かず、救済案を実現したかったら、もっとギリシャ国民が納得してくれそうなやつを提案してくれよ、と催促していることになるからでしょう。

実にうまい。

日本政府もこのぐらいの交渉力を発揮してくれればと思うけれど、日本政府がダメなのは、国民が大人しいからですよ。

アメリカが無理難題を言ってきたらデモとストライキでで抵抗する覚悟もなしに、政府のことを無能呼ばわりしている国民には、今の状態がふさわしいのではないかw

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http://news.livedoor.com/article/detail/5984705/

ギリシャパパンドレウ首相は先週EU首脳会談で決まったギリシャ支援策に関して「その是非を国民投票にかける」と宣言しました。

当然、欧州各国はこれにたいへん立腹しています。

なぜならレファレンダム(国民投票)で若しギリシャ支援策をギリシャ国民が却下すると折角根回しをした「秩序だったデフォルト」のシナリオが崩れ、ハチャメチャなデフォルトになる危険性があるからです。

その場合、たぶんギリシャはユーロ圏から脱退することを余儀なくされると思われます。(但しドイツとフランスがギリシャが一切の緊縮策を取らない場合でも支援すると腹を決めれば別ですけど。)

ギリシャ政府が敢えて国民投票ギリシャ支援策が却下されるリスクを冒してまでレファレンダムを決行しようとしている理由は現在の情勢では増税や緊縮財政案が支持を取り付けられないリスクがあるからです。

世論調査ではギリシャ国民の59%が先週のEU首脳会談で決まったギリシャ支援策に反対の立場を取っているそうです。 >