高千穂

有名な高千穂峡と、天孫降臨で知られる高千穂峰って、まったく別のところにあるって、御存知ですか。
 
高千穂峡があるのは宮崎県高千穂町で、大分県との境です。これに対して、高千穂峰は宮崎県南部で鹿児島県と接しています。
 
祝子川温泉から7時55分のバスに乗り、延岡駅に9時到着。ホテルに預けた荷物を回収し、バスターミナルのベンチで思案します。
 
まだ9時半です。撤退しても延岡に戻ればまだこんなに早いということを意識していませんでした。こんなことなら、もう少し、山道をうろうろして、時間を使った方がはるかに有益だったでしょう。その場でじっとしていて、あとから登山者が来たらついていくこともできたし。
 
10時には福岡行きの高速バスがあります。さすがにすぐ帰るのはもったいない。
 
一つの案として、尾平に移動して一泊して祖母山をめざすことができます。すぐ移動してもJR豊肥線緒方駅には1時ごろ着いてしまい、次の尾平行きのバスまで3時間待たなければなりません。しかも、たった今自信を打ち砕かれたところですから、心の傷を癒すことなく、九州でもっともハードな山といわれる祖母山に挑戦するのは危険ではないか。
 
結局、2時間近くベンチで思案した揚句、高千穂行きの11時のバスに乗りました。
 
バスは遅れて、高千穂に12時半に着きました。バスに同乗していた観光客らしきアベックにならって、岩戸神社行きのバスに乗ります。15分で岩戸神社に到着です。
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御神体の天の岩戸の見学は、神主さんが率いるツアーに参加します。参加しないと天の岩戸は見られません。ここらが本殿です。
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本殿でお祓いをしてもらってから、この右側の小さな戸口から入ります。ここから先は撮影禁止です。
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天の岩戸は、山の崖にできた大きな亀裂でした。高さ数十メートルはあるでしょう。今は草木に覆われていて、奥は見えません。手前の河原から奥は神職も含めて立入禁止で、どうなっているかはわからないが、今は崩れた洞窟が残っているそうです(ということは誰か入って調査したことがある、ということだな)。
 
神社の裏門を抜けて10分ほど河原に下ると、天安河原があります。ここは、岩戸に隠れたアマテラスを何とかしようと、神々が対策会議を開いた場所とか。
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美しい高千穂渓谷。この下流高千穂峡があります。
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路線バスでバスターミナルに戻ります。バス運転手の話では、10分少々歩けば高千穂神社に出られるとのこと。荷物をすべてコインロッカーに預けて、歩きだします。
 
確かに10分で高千穂神社に着きましたが、「0.7キロで高千穂峡」という標識があります。それなら先にそっちを、と思い、神社は畏れ多いことながら素通りして歩き続けます。
 
「0.7キロ」というのは、自動車はそこから国道を曲がる、ということにすぎず、徒歩ではさらに20分ほどありました。かなり大きく渓谷に向かって下ります。
 
高千穂峡入口。新緑が鮮やかです。
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よく、テレビで紹介される有名な景色。
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一人なので恥ずかしいが、手漕ぎボートに乗らないと下から滝を拝めません。幸か不幸か、登山撤退で運動不足なので、ボートを漕いで運動することにしました。「30分2000円」はちと高いが。
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反対側に回ります。
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滝の真下。
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30分に収まったかどうかよくわかりませんが、追加料金を請求されることはありませんでした。そもそも自分で運転するのに2000円は高いよ。
 
帰りは、タクシーを利用しました。16時半の福岡行きバスに乗りたかったので。
 
運転手さんの話ですが、高千穂の名所として、岩戸神社、高千穂峡と並んで、国見が丘があるそうです。晴天だが冷え込んで霧の出た朝、雲海に釈迦涅槃像に見える阿蘇連山が映えるそうです。