さわやか信州号

確かに、この事故で世の論調は大きく規制強化に傾くでしょうね。
(同じことは、中等教育での「武道必修化」にも起こると予言します)

その結果、例えば「さわやか信州号」がなくなるかもしれない。

http://www.sunshinetour.co.jp/alps/

今年は、昨年より明らかに路線、期間を拡大して運行するようです。最近の登山ブームの反映でしょう。

私は、新宿→上高地上高地→大阪を、それぞれ一度ずつ使っただけですが、運転手は二人いましたね。料金も片道6000円(以上)で、距離を考えれば激安ではない。運転で疲れる急カーブの山道が多いし。

もっとも、「新幹線並みの値段の高速バス」にはならないと思います。新幹線よりはるかに遅いのに同じ値段なら、誰も乗りません。

とはいえ、深刻なのは学生の就活に与える影響でしょう。東京まで面接に行く関西や西日本の学生は、高速バスで行くからね。旅行と違って、高ければ利用しなければよい、というわけにはいかない。

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http://wofwof.blog60.fc2.com/blog-entry-565.html

<世の中には二つの利害が対立していることが多く、
そのせいで、良い悪いは別として世の中の仕組みはなかなか変わらない。
ただしこうした綱引きにはいくつか例外がある。
一つのパターンが、何かをきっかけに一方のサイドの立場が弱くなる場合だ。
そうした時には、雪崩を打ったように一気に世の中の仕組みが変わる。

(中略)

通常時であれば、安い利用料金を享受している一般市民と
バス会社が規制強化反対の声を上げるだろうが、
これだけ大々的に犠牲者が出ている中で声を上げるのは難しいだろう。

労働条件改善派が世論を見方につけたければ、泣いている遺族の映像でも流して
「規制強化反対論者は、強欲なバス会社のために尊い命が犠牲になっても良いのか!」
とでも言えば、9割の人は「そうだそうだ」と賛成してくれるだろう。

乗り合いバス市場は2002年に運賃許認可などの点で規制緩和され、
高速ツアーバス連絡協議会によると、データのある2005-2009年の
4年間だけで20倍に増えたという。
各関係者の思惑を考えると、こうした流れが
ここで逆流をし始める可能性はかなり高いと言えるだろう。

一人の運転手の一瞬の居眠りが世の中を変え、
5年後には新幹線並みの値段の高速バスが走っているかも知れない。
社会とは本当に予測不能で儚いものだ。>