臨時稼働でもいいのでは

最初は、アンチ橋下としては「橋下が原発再稼働でブレた!」というタイトルにしたかったのですが、思い直して橋下に媚びるようなタイトルと相成りました。

というのも、いったん再稼働してしまえば、政府のペースで事は運ぶと思うんですよ。

仮に大飯原発再稼働なし、となれば、少なくとも計画停電の可能性はあるし、実施する大義名分もある。予告せずにいきなり停電では、橋下御用を務めるヤメ官古賀の言うとおり「停電テロ」で電力会社が批判されるが、「停電を防ぐための計画停電」なら、批判の矛先は一部、再稼働に反対した政治勢力にも向かう罠。

そもそも、震災直後は「製造業の西日本シフト」なんていう不謹慎な期待まであったわけで、それが一転して西日本だけ電力不足・節電目標ということになり、割り切れない思いの人は多いと思うのです。

政府としては、せっかく橋下が容認に転じたんだから、「臨時稼働という考えはない」などと突っぱねないで、「国民に大人気の橋下知事も賛成してくださった」と大いに宣伝して、橋下に責任を転嫁する戦術もありと思う。

「臨時」なんてのは政府の解釈でどうにでも都合がつくでしょう。元より、定期的に停止して点検しなければならないわけで。とりあえず再稼働してしまえば、止めるには大きな政治的エネルギーがいる。

運用の実態としては、とりあえず夏季(6月~9月)のベースラインを原発が提供するということでいいと思います。

効率的な運用としてはもっと長期間で運転すべきでしょうが、一方、震災の被害をできることなら避けるという政策目標もあるわけですから、両者のバランスを取ることが大切ではないかと。

もう一つの問題は法律でしょう。現在の運転-停止のサイクルを決めている法律を改正しなければならない。それを国会に持ち出すだけでとんでもない政争のネタになる。それよりは、現行の法律で運転再開した方が早道、ということでしょう。

そもそも、法律通りやるなら、ノブ様の言うとおり、住民の意思や自治体長の考えなど忖度する必要はなく、粛々と再稼働すればいいわけです。

http://blogs.yahoo.co.jp/rainbow_hhym/34350593.html

<ノブタ政権の放置プレイ炸裂に、関西財界から袋叩きの橋の下涙目で、ノブタ総理は大勝利宣言!>

かどうかわからないけれど、役立たず知識人は「論破」できても、財界からの要求は、いかにポピュリストといえども無視はできないわな。

橋下も代表の一人である「関西広域連合」も、この夏の電力不足は認めています。

http://www.pref.osaka.jp/attach/15927/00098384/10_siryou7.pdf

「埋蔵電力」については

<○自家発電については、関西電力は、管内における電気事業法対象の自家発電機ほぼ全部を把握していると考えられ。また、増発余力については関西電力の全リストをチェックした結果、短期間で増発できるものは少ないことを確認した。>(コピペがおかしい。公開文書なのにコピー防止つけてるか?)

だってさ。

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http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120521-OYT1T00554.htm

<藤村官房長官は21日午前の記者会見で、関西電力大飯原子力発電所3、4号機(福井県おおい町)の再稼働に関連し、大阪市橋下徹市長が電力需給逼迫ひっぱく時に限って稼働させる提案をしていることについて、「電力需給の厳しさだけを踏まえた臨時的稼働を念頭に置いているわけではない」と述べ、否定的な考えを示した。

 藤村氏はその理由を、「原子力を直ちに止めれば、LNG(液化天然ガス)の買い増しなど燃料コストの増加による電気料金引き上げは避けられない。経済や国民生活が大きな影響を受ける」と説明した。

(2012年5月21日14時15分 読売新聞)>

http://twitter.com/#!/YawataKazuo/status/204468181937569792

<橋下市長の原発一時的再稼働の可能性言及は、再稼働が原子力政策の中長期的な維持に繋がりかねないと停電の惨禍が不可避でも再稼働に反対してる連中に配慮しつつ経済的には馬鹿げたこと承知で「臨時的稼働」案を出すことで、停電の責任をとらされることを回避する高等戦術か。>