原発リスクの考え方

こういう建設的な意見を待っていた!

確かに、姉歯耐震偽装マンションより危険なマンションたくさんありそうだが、誰も建て直そうとはしないし。東日本大震災でもマンション倒壊って、首都圏で一件もなかったんじゃないかな。

だけど、こういういかにも経済学者らしい考え方は世間から嫌われそうだ。 「数字の問題じゃない!」って言われちゃって。

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http://blogs.yahoo.co.jp/iwamotoseminar/37762236.html

<どんな大きな犠牲を払っても活断層がもたらす被害を避けるべきだと考える人は,この費用の違いによって判断を変えることはないだろう。しかし,活断層のリスクを避ける便益とそのための費用を比較考量して判断をする,柔軟な考えの人も多い。人口密集地も含み日本全国に活断層があり,活断層のリスクと隣り合わせで多くの人が暮らしている。個人的な話だが,私がかつて勤務していた京都大学の敷地内にも花折断層という活断層が走っている。京都市による活断層に起因する地震の被害想定では,マグニチュード7.5,建物全壊117,800棟,死者3,300~5,400人とされている。私の研究室は,この断層から200メートルも離れていなかった。想定地震が本当に起これば命の危険もあるのだが,それを理由に京都大学を離れる教職員というのは,私は聞いたことがなかった。

 話をもとに戻そう。リスクを避ける便益とそのための費用を比較して判断する立場をとるならば,立地調査費を無駄にしても活断層の被害を避けることに利益があるという判断が妥当であったとしても,新規原発の建設費を負担しても活断層の被害を避けることに利益があるかどうかは直ちに判断できない。活断層の被害を避ける便益が新規原発の建設費よりも大きければ廃炉にするのが望ましいが,大小関係が逆であれば逆の結論になる。稼働中の原発の直下の断層が動くことは想像するのも恐ろしい。それでも,被害の想定をしっかり見積もってからでないと結論が出ない。>