この安さには裏がある

いつもながら、もっともな御指摘。

日本人に欠けているのは、「負担なしに便益なし」というあたりまえの認識。

問題の焼き肉チェーンのオーナーも、「無理とも思える低価格を実現した英雄」として島田伸助の番組に取り上げられたんだよね。

だいたい、安すぎるサービスの裏には何かある、と考えるのが賢い消費者。

電気代だって、これまで安すぎたんですよ。

これまでの安すぎた電気代は、「原発の危険を見ないふりして安い料金で提供いたします。でも、万が一事故が起こって、数兆円の賠償負担が生じた場合は間髪を入れず値上げさせていただきます」という契約の一部だったんですよ。

日本人の安全信仰もそろそろ打ち砕かないと。

「民にできることは民に」が良いというなら、安全だって自己責任になるはず。それを「お店で売っている以上安全だと思った」なんて言っているやつらは、、、、

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http://kurokawashigeru.air-nifty.com/blog/2011/05/54-4f27.html

増税の議論でもそうだが、鼻血が出るまで絞れ、という議論というのは、物やサービスがどこからどういう風に作られ、自分たちの手に入っているということの想像力が欠如した議論なんだと思う。物やサービスがどれだけの人の手間と努力によって作られているか考えたら、絞る努力は必要かも知れないが、限度があることぐらいわかるものだ。福島県沿岸部の人たちに兆円単位の補償を払うのに、東電内部の努力だけでは絶対に無理。そんなことも想像できないで、無責任なうっぷんはらしの議論ばかり横行する、この社会は危機だと思う。

あるいは、俺は客だ、おまえは努力しろ、と言ったり言われたりすることだけが当たり前の光景になってその世界に溺れてしまっているのだろう。また、無理とも思える低価格を実現した英雄をテレビはよく取り上げていて、それに感化されている人が多いからだろう。そういうことが回り回って、多くの人の生活の首を絞め、生産性のない苦労自慢ばかりの社会になってしまっていることを、考えるべきじゃないかと思う。>