東大・京大の「改革」

東大のは後期入試100人を推薦入学にする、という話で、京大のは5年間かけて外国人教員100人を雇って教養科目を英語で教えさせる、というやつです。どちらも、すこぶる評判が悪いようです。

東大のは、指定校制にして高校から上がってくる推薦を尊重するという、普通の意味での推薦入試ではなく、センター試験を前提にして面接で最終的な合否を決める、というものですから、「推薦入試」として報道されてしまったのは誤報かもしれません。

言葉の正しい意味での推薦入試では、出願者は他を受験しないとコミットするわけですから、必ず合格させないといけない。東大の考えているのはそうではなく、センター試験を受けてから、後期にしぼって推薦を受けて出願する、ということで、おそらく前期日程の受験は認めないが、他の大学の受験を妨げるものではない、というものになるのではないでしょうか。

というわけで、東大の入試改革は、この程度のものであるならそれほどの弊害はないかもしれない。

しかし、京大の英語で教養科目、というのは問題が多そうです。

外国人教員を100人も雇うというのは、これから5年かけて退職者の穴埋めのうち100人は外国人にするということで、日本人の若手研究者の就職を一段と不利にするということです。

この外国人は無期雇用なのか、使い捨て有期なのか。

どうも、外国人教員比率を上げると国際ランキングが上がる、という思惑があるらしく、この動機不純も許せません。