金融

NY円、一時80円台…1か月半ぶり

皆様、あけましておめでとうございます。 こりゃもう単純で、日本の長すぎる年末年始休みの結果ですね。 日本の当局は動きようないからね、この時期。 ************************************************************ http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news…

為替連動仕組み債

こんなの説明をちょっと聞けば、証券会社が為替リスクを素人顧客に転嫁するために設計した商品であることが明らかではないですか。 だって、買い手の得は有限だが、損は無限ですもの。 経済学部の授業としては、こういう金融商品の性質の説明をもっとやれば…

恐怖指数

けっこうなことですが、例えば、日経平均が下がる時に上がってくれるだけではつまらない。それなら、すでにそういう商品がある。 日経平均が下がるだいぶ前に上がり始めてくれれば、先行指標として役に立つでしょう。もっとも、その場合、恐怖指数は買わず、…

有名エコノミストがこんなところに!

前項のエガちゃん+クルーグマン論文ですが、 http://www.princeton.edu/~pkrugman/debt_deleveraging_ge_pk.pdf 注目したいのはこのタイトル。 「Debt, Deleveraging, and the Liquidity Trap: A Fisher-Minsky-Koo approach」 このKooって誰だと思います?…

マイナス金利の評判

私はこの「FTPL」の岩村先生、けっこうファンでして、彼の本が出るとよく買って読んでます。さすがに最新刊は、前作と大差なかったので、立ち読みで済ませましたが。 で、「マイナス金利」への一般投票はというと、けっこう分かれています。 http://diam…

100%準備銀行

ついでですから、「100%準備銀行」というものについて語ります。 まず「100%準備銀行」って何? 昔、日経で読んだ、伊藤元重先生の解説をネットで見つけました。 要するに、普通預金の運用先が中央銀行や政府など安全なところで、運用期間が短ければ、決済…

人口減少デフレ論

藻谷浩介氏の本、売れているみたいですね。 これについて、菅原晃さんが批判したところ、藻谷さんが下のように逆襲したそうです。 およそ、ベストセラーの著者が一読者に反論している文章としては、ちょっと信じられないくらい激烈で品がありませんけれど、…

非不胎化介入再論

先日の渡辺努さんの、「不胎化の有無の区別は重要」論ですが、確かに「不胎化の有無の区別は無意味」とする論客たちにとってはディフェンドが必要な指摘でした。 http://blogs.yahoo.co.jp/mazepparrigo/33413196.html ほぼ1カ月を経て本日、岩本さんのレプ…

やっぱりアメリカは日本になる?

クルーグマンが紹介している衝撃的な図。 http://krugman.blogs.nytimes.com/2010/10/18/just-call-him-bernanke-sama/ 経済学者は頭が固くて「市場がきちんと機能しているアメリカは日本のようにはならない」と信じている人が多いが、さて、どうなるか? た…

通貨切り下げ競争は無意味?

通貨切り下げ競争をすれば流動性が高まり景気回復するというのは、金本位制の話であって、現代では無意味、とクルーグマンが言っている。 例えば、日本が円を売りドルを買うとする。アメリカはドルを売ってユーロを買う。欧州はユーロを売って円を買う。これ…

緩和競争

昨日はともかく、今日の株価上昇はすごい。 経済各紙はいっせいに、日銀がついに予想外の量的緩和に動いたことで、世界的な金融緩和競争となり、流動性相場が来た、と報じている。 日銀法改正までちらつかされ、日銀が先手を打ったのでしょうか。 日銀も日本…

日銀がいるのでやりにくい

これはFXをやっている主婦っぽい人のブログですが、為替介入があるとやりにくいというのは事実のようです。 これももちろん、為替介入の効果として当局は計算しているでしょう。 為替介入するな、という議論は正論というより、ポジショントークと言えるでし…

やっぱり非不胎化は必要らしい

9月27日(月)日経新聞「経済教室」渡辺努論文の元ネタはこちらですね。サワリを引用しました。 翁・白塚は(ということはつまり同調する岩本さんも?)「必ずしも正しくない」とはっきり言っている。 おやおやおや。 *************************************…

不胎化の有無は重要だそうです

27日付日経新聞『経済教室』で、渡辺努・一橋大学教授がそう書いています。 渡辺さんによれば、ゼロ金利の下だからこそ、非不胎化介入は不胎化介入よりはるかに大きな効果があるそうです。 ----------------------まず、プラス金利の世界では、介入資金が…

貸金業規制批判の自家撞着?

これはちょっと、ちぐはぐな批判ですよね。 貸金業規制の根幹が上限金利規制であり、これによって「過払い利息の返還」問題が起こったのですから、規制を批判するなら、消費者金融の再建に返還額カットが利用されるのもやむをえないというべきでしょう。 と…

いよいよ日銀法改正!?

これ、NHKしか報じていませんけれど。 消費税や公務員改革などに比べて、民主党的には乗り易い話ではあるでしょう。 そもそも、みんなの党が提案する「名目4%成長」は、実質2%、インフレ2%ということで、そんなに非現実的な話ではありませんから、反対…

宮尾日銀委員が日銀券ルールの撤廃に言及

これまた非常に意外です。 宮尾さんは経済学者の中でも日銀理論に最も近い「タカ派」と見られていますからね。 背景として、いよいよ具体化しつつある日銀法改正を牽制する意図があるのかとも思いますけれど、しょせん学者で大学に戻ればよい宮尾さんが、そ…

攻防線は73~74円!?

政府・日銀の介入のタイミングが遅かったかどうか、議論になっていますけれど、この方がこういう風におっしゃっているんですから、当局が動かなかったのも不思議ではない。 実際、名目上の円高にもかかわらず、政府・日銀内で危機感が広がらなかったのは、こ…

非不胎化介入

http://twitter.com/iwmtyss <非不胎化介入は,浜田宏一先生と小宮隆太郎先生・翁邦雄先生・白塚重典氏との間で10年前に論争があり,『金融政策の論点』(東洋経済新報社) http://ht.ly/2FGCr に収録されている。論点はそこで出尽くしており,専門家は今更…

カンザスシティー連銀シンポジウム

追加緩和策を発表した白川総裁の発言「アメリカ経済は相当悪い」が、緩和効果を帳消しにしたと批判されているようです。 それはさておいて、カンザスシティー連銀でのシンポジウムでの発言。 インフレ率のみをターゲットとすべきでない、と言うことは、銀行…

「できる」と言う人を日銀総裁にすべし

この、「池尾、岩本、土居」討論における土居さんの意見は面白い。 http://togetter.com/li/33425 <できるかできないかは、当然結果次第。できなければ解雇する、できれば高額報酬。これが「最適契約」。今の日銀総裁の雇い方ではデフレは止められる保障は…

こんなに日本の株価は安かったの?

有名ブロガー氏経由ですが、岩本さんが「理論的には中央銀行の力は無限」と認めている。 無限の力を持つのにやらないのはなぜかというと、無限の力を行使すればとんでもないことが起こるからだそうです。 でも、現在の東証時価総額の半分を買い上げるという…

小沢政権で景気回復!?

「ゲンダイ」の記事に基づいて書くのもカッコ悪いが。 菅政権が貧乏神であることは確かなんですよね、、、、 小沢が何かサプライズを出すとすれば、やはりマクロ経済政策でしょう。これは菅とは絶対に違う点であると思う(期待する)。 財政は出さなくても、…

小沢出馬が最大の円高対策?

やはり菅、仙谷、野田は貧乏神か。 あの連中にまかせておいて、景気がよくなるわけなさそうだもの。 かといって福祉国家をやる気もなさそうだし。存在価値なし。 だいたい「政治とカネ」「市民目線」「脱小沢」なんてのは子供だまし。そんなもので飯が食える…

今さら円高対策?

「政府日銀」が、ようやく重い腰を上げ「円高対策」に取り組む兆しが見えてきたことは何よりですが、1ドル=84円を割って初めて、日銀に文句を言い出した財界人やマスコミには、違和感を覚えます。 というのも、リフレ派がさんざん日銀批判をしていた時に…

bewaad

いっそのことこのまま書き続けて「生き恥」をさらした方が喜ばれ、ブログ界の厚生改善に資するというもの。ファンも多いわけですし。 確かに韓リフの攻撃は卑劣だったかもしれないが、あれに「休筆宣言」なんて対抗をすればかえって立場が苦しくなるというも…

原理的にできること

この方はアンチリフレで、本心では反対のことをあえてやれとすすめ、実施して起こる弊害を強調することで、逆説的に批判するという論法をいつも取っていますよね。 今回は、日銀関係者あたりが得々と「できないor効果ない」を連発する為替介入を、本当はやろ…

デフレ脱却国民会議?

韓リフほかが立ちあげたようです。 bewaadのような「裏切り者(?)」は排除して、あらためて団結を確認しようということでしょうか? (あ、そもそもネット上の仮名では署名なんかできないか。) 趣旨はともかく、こういう徒党に経済学者として名前を連ねる…

やっぱ量的緩和が必要みたい

ブラード・セントルイス連銀総裁の論文、ちょっとのぞいてみました。 (Bullardは「ビュイァール」が正しいのでは?Blanchardを「ブランシャール」と書くなら。 でも「ビュイァール」はBuillardだろう。 とすると、「ブヤール」あるいはスペイン語風に「ブジ…

いよいよ日銀理論の完全勝利?

最近、岩本先生がズブズブ、ブログにハマっていらっしゃるようで、嬉しくてしょうがないですが、これは傑作。 <米国が今後どう転んでも,クルーグマン教授が論争に負けることはない>なるほど、NYタイムズにさんざん過激なことを書きつつノーベル賞を取っ…